2009年8月25日火曜日

2009年8月25日 秋模様

秋の気配が感じられた一日。

ウィスキーの水割りを啜りながらブログを書いていると、蝉の声が耳に入ってきます。秋を思わせる涼風の中で、しんしんと鳴く蝉たち。まるで去りゆく夏を惜しんでいるかのような、そんな鳴き声です。

夏休みもそろそろ終わり。わが家の小学生も残念なような、でもちょっとだけ学校が楽しみな様子。夏休みは楽しかったけど、皆とまた会えるのも悪くないかな。

自分が小学生だったころ、夏休みは何してたかなあ。一生懸命思い出してみようとしても、出てくるのは断片的な思い出ばかり。

小学生の頃は、瀬戸内地方に住んでいました。

団地の前の公園でのラジオ体操。近所のおじさん、おばさんにはんこを押してもらうのが晴れがましかった。それから腐葉土を掘り起こして幼虫探し。でっかいカブトムシの幼虫が出たら大当たり。でっでぽっぽぽーという鳩の声。強い日差しがアスファルトに刻むくっきりとした陰。ジャイアンツの帽子をかぶって団地の周りを駆け回ってた。

誰と、どんな遊びをしたか、もはやはっきりとは思い出せません。かくれんぼはした。あとは鬼ごっこ。それから?缶けり?ゲームウォッチが流行ったのもそのころだったかな。

そうだ。1kmほど先に市営の温水プールがあった。平日はすいてて楽しかった。友達とよく通った。帰りには駄菓子を買って食べた。よっちゃんイカとか、10円のコーラ飴とか。

他によく通ったのが図書館。涼しくて本とレコードが一杯あって楽しかった。これは中学生の頃。図書館でコルトレーンのバラッドを借りて視聴覚ルームで聞いた。Jazzを聞く自分に酔ってたんだ。いまでもバラッドはお気に入りのアルバム。懐かしいなあ。広い印象があったけど、大人になって行ってみたらまた違うんだろうな。

SFが好きだった。筒井康隆、星新一、小松左京、ブラッドベリ、フィリップ・K・ディック、アシモフ、アーサー・C・クラーク。将来は野球選手か作家になりたいな、と漠然と考えていた。野球選手をあきらめたのは中学生の時。小説家をあきらめたのは大学生の時。そして今はなぜかSEをやっている。それから子供が二人。

夏休みの終わり。小学生だった自分に声をかけるとしたら、何て言うだろうか。「もっと遊べよ」。いや「勉強をバカにするなよ」。あるいは「積極的になれよ」「もっと友達を作れ」いやいや。何も言うまい。偉そうなことは何も言えないじゃないか。

先のことなんか考えたって分からない。なるようになるさ。今はただ、蝉の鳴き声を感じてれば、それでいいんじゃないかな。

ああ。そうか。そう言ってやればよかったのかもしれないな。
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