2009年11月5日木曜日

やっぱり傑作ドラえもん

私が小学生のころ、親から漫画を読むことを禁じられてました。まあ、あくまで原則であって、絶対に駄目ということはありませんでしたけど。学習漫画はOK。でも、それ以外は駄目。かわりに本を読むことが強く推奨されていました。本を読め、と。

漫画を心置きなく読めるのは、親の実家に帰省した時だけ。祖父母の家で、茹でたとうもろこしやスイカ、アイスを食べながら、部屋の片隅、古ぼけたソファに腰掛けて、のんびりとコロコロコミックやドラえもんの単行本を読んだものでした。

庭には幼児用のビニール・プールよりも小さな池があって、鯉が泳いでました。祖父は一介のサラリーマン。特に裕福だったわけではありません。家も借家でしたから、祖父なりの精一杯の見栄と贅沢だったのでしょう。あるいはそのころ鯉を買うのが流行っていたのかもしれません。田中角栄効果?

帰省した時、鯉に餌をやるのは私の仕事でした。「そんなに餌やったらあかんちゃ」とか言われながら。小学生時代の心温まる思い出です。その池も祖父亡き今は埋めてしまった。今でもあの時のセミの声を思い出せそうな気がします。

中学生になると、何となく漫画は低レベル、小説の方が高級。という価値観に毒されてしまいつつ、しっかり書店で漫画を立読みしてましたね。あの頃私が住んでた所では、本の一冊一冊をパッケージングするなどということはなく、わりと店員の目を盗んで立ち読み出来ました。あとは友達の家とかですね。

高校時代には漫画読みたい欲を自分で抑圧した反動が出て、下らない漫画を買い漁ったりもしました。高校生の小遣いなので限度はありますが。おっとっと。なんか中学高校のイヤな思い出がズルズル出てきそうなので、この辺でストップ。

まあとにかく、漫画はレベルが低いと洗脳されてきた私としては、子供には小さい頃から適切に漫画と触れ合って欲しいと思ってます。活字本も漫画もいいものはいいんだ、と。漫画をとりわけ害悪視して遠ざけるていると、いつか変な風に反動が出るような気がします。経験的に言って。

ということで、上の子には適宜ドラえもんを与えてます。宿題とかやった後のご褒美として。

今は図書館にドラえもんが全巻置いてあるんですね。なんと便利。いや、藤子不二雄全集を大人買いしてもいいんですが、それだと私が漫画中毒になる可能性があるので出来れば避けたい。というわけで、ちまちま図書館からドラえもんを借り出して子供と取り合いながら読んでます。

で、やっとブログタイトルに追いつきます。いやあ、ドラえもん面白いですわ。ギャグ漫画としてよく出来てるんですが、にもかかわらず品がある。全般にすごく温かい、幸せな雰囲気が流れてる。未来はきっと楽しい。君たちが大人になるころは、どんな素晴らしい世界が待ってるだろう。そんなメッセージが溢れているようです。それからのび太とドラえもんの友情。本当に素敵な漫画だと思います。

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