マイケル・サンデル「これからの「正義」の話をしよう」についてブツブツ。
乱暴にまとめてしまうと「『何千人もの従業員の首を切って、自分は数百億円の報酬を貰うようなことは倫理的に許されない』ということを理詰めで考えてる本」ということになるかなー。サンデル氏の思考プロセスは「これでもか!」ってくらい徹底的。西欧人の論理思考のしつこさには毎度感心させられます。
内容は自体は日本人にとっては「当たり前じゃない?」って感じですかね。
でも、アメリカではその「当たり前のこと」を徹底的に議論しなきゃいかん。
なぜかっていうと「優秀なプロ経営者のオレが数百億円の報酬を得て何が悪いんですか?年収数万ドルの奴は無能だからでしょ(ワラ」と本気で思ってる人がウォール街やらにゴロゴロいるわけね。1%の人間が、アメリカの資産の1/3だか1/2だかを所有して、メチャクチャ強い発言力を持っているそんな国。
だから、理詰めで「おかしいんちゃう?」ってことを言わなきゃいけない。
日本だったら「世間体が・・・」とか「出る杭」的な暗黙のプレッシャーがあって、アメリカほどの格差はまだ生まれてない。多少息苦しくても日本の方がまだまだマシだなーと思いますね。
若い人なんかは「そういう日本の暗黙のプレッシャーがイヤなんだよ」とか思うかもしれないけれど、それは危険な考えだよと。
利用されてるだけというか、搾取されてるだけというか、自分の墓を一生懸命掘ってるに等しい。若いからそれに気がつかないのだよ。などというと「オマエ何様だよ。ウゼー」とか思われるんだろうけどね。でもまあ、言わざるを得ないのだ。
ブツブツ。
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