2012年5月10日木曜日

「悪の税金学」

読み物としては面白いっすね。

しかし、サラリーマンの源泉徴収制度とは、国は上手いことやったもんだと思うな。サラリーマンが税金に関して無知になってしまっているもの。

赤字国債の乱発ではなくて、ちゃんと取るべきところから取ってくる必要があったんだろうなと。

ま、それより、官業の無駄をなんとかするのが先か。

後日補足)

念のため、この本はいくつか「プロがやっちゃいけないこと」をしちゃってます。

例えばサラリーマンの年収一千万と、個人事業主の年収一千万を比較して、個人事業主は「経費が付けられるから税金が安い」などと言ってる。

これはある意味では正しいのですが、じゃあ年収一千万のサラリーマンと個人事業主のどっちがリッチかというと、断然サラリーマンの方ですね。

あまり細かくは書きませんが、ざっくり言うとサラリーマンの年収一千万はいわゆる「粗利」に相当するのに対し、個人事業主の年収一千万は「売上」に相当する、ということ。さらにサラリーマンは、その粗利一千万に対して概算経費たる黄金の「給与所得控除」を適用できる。

年収一千万のサラリーマンは、23区にマンション買ってカローラ以上の車に乗れますが、個人事業主だと2DKの賃貸が精いっぱいってところでしょうな。

それから「会社を作って節税」。これも、キワドイところ。

会社を作ると得なのは、いろんな経費を付けられることよりも、実はサラリーマンとして給与を貰うことがお得だからなのね。それはやっぱり給与所得控除があるから。

この人もまた、怪しい「税の都市伝説の流布」に一役買ってると言えなくもないので、ちょっと注意ですな。

間違ったことは言ってないんだけど、一面的だったり、乱暴だったりします。

以上。

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