妻と子供が先に私の実家に行ったため、今日はほぼ丸一日独りで過ごしました。
・子供はおじいちゃんとおばあちゃんが大好き(怒らないから。何でも買ってくれるから。遊んでくれるから。そりゃあ好きになるよな。)なので、できるだけ長くいたい。
・妻と私は独りの時間が欲しい。
という理由で、前回から帰省シフト制を敷いてみたのです。行きが妻で、帰りは私が担当。
子供らを見送った後、明日持ってゆくお土産を買いに池袋へ。まずはお散歩。東急ハンズまで歩いて上から下までざっと眺めました。う~ん。あまり物欲が湧かない。疲れてるのかな。調理用具コーナーで無難に丸型の焼き網(127円)を購入。野菜を蒸すのに使うつもりです。こういうのが欲しかった。100円ショップにありそうでなかったから。土産はやっぱりとらやの羊羹。なぜか分からないけどとらやの羊羹って団塊世代には格別(ステータス?)らしい。他の有名なお菓子を買ってもぜんぜん喜ばない。それから家に帰ってレンタルDVD「ケロロ軍曹」を返却。用事は以上。
昼食はちょっと奢ってスモークサーモン。とは言っても370円くらいだけど。それからバゲットを買って残りもののKiriクリームチーズと食べるつもり。さて。家に到着。独りでモソモソとスモークサーモン食べるか。バゲットを切ってチーズを塗り、スモークサーモンを乗せて美味そう。ぱくっと。あれ?スモークサーモンとクリームチーズって合わないぞ?スモークサーモンの風味がクリームチーズを圧倒して、クリームチーズの油がサーモンに余計なこってり感を与えてる。パンの風味も隠れちゃったし。ばらばらに食べた方が美味いや。淡々と昼食を済ませてまた独り。
楽しみにしていたんですけど、なんとなく手持ち無沙汰というか寂しいですね。第一やることがない。最近料理を趣味にしていますが独りで食べきれる量なんてたかが知れてますし、食べてくれる人がいなければ作る甲斐もありません。残り物のスモークサーモンをたっぷりの玉ねぎとマリネにして以上。
家で軽くピアノを弾いたり、WEB眺めたりして時間を潰して、漠然と夕方を迎えました。
それからBGM(Back Ground Movie)としてNHK教育テレビをつけて(おかあさんといっしょ/忍たま乱太郎/おじゃる丸(順不同))夕食の準備。かぼちゃが残ってるんだよなー。まずはかぼちゃを始末しなきゃ。
ビタクラフトに硬い茶漉しを置いて、東急ハンズで買ってきた焼き網を乗せます。蒸し野菜なので水が張ってあります。
かぼちゃを並べて
ふたをします。
5分ほどで火を止め、3分ほどふたをしたまま蒸らします。
はい。完成。うん。あまり甘くないかぼちゃだ。いまいちだな(悲しい)。でもいまいちながら味が濃くて、そのまま食べられます。蒸し野菜はいい。
他はこんな感じ。
(つぶれてしまったけど右横は赤ワイン。パンと赤ワインはベストマッチ。スモークサーモンはやはり白ワインが美味かった。)
スモークサーモンのマリネはまあまあ。あー。そうね。って感じ。がっかり感がなかっただけでよしとすべきであろう。
なぜナイフがあるのかって?それはね。
昔上州屋で買った千円くらいの安物ナイフですが、砥ぐとそれなりに切れて楽しい。おじさんってこういうのが大好きなんだよ。
となんだかんだ言ってちゃんと独りメシを楽しみましたよ。
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モットーは「健全な精神は健全な胃腸に宿る」「生きてるあいだは上機嫌」
主張として「原発は営利企業に任せるべきでなく、もんじゅは絶対に廃炉!」「税金には気をつけろ!」
もう一つ、福島原発作業員の方々ならびに早野先生に国民栄誉賞を。
サブ・ブログという位置づけで、細々更新しています。
2008年12月30日火曜日
餅つき
妻の実家で餅つきを手伝いました。臼と杵でぺったんぺったんするやつです。
杵をずぽっと真っ白い餅から抜き、杵の重みに手を添える感じで臼にぼすっと落とす。(杵の重みだけで十分搗けます。テレビで杵をがんがん振り下ろしているのはパフォーマンスです。)しみじみ懐かしいこの感じ。いや、まいったホント懐かしいわ。思い出すのはもう10年以上前の、祖父の家で搗いた餅。
風呂場の釜にセイロを重ねて祖母がもち米をふかしてたなあ。ふけたもち米を父が小走りで運んで、臼に投入したっけ。祖父がそれを杵でねりねりと細かいリズムで搗く。いや、搗くというよりすり潰す。最初に潰しておかないと、搗く時に米が飛び散ってしまう。米が8割がた潰れてからようやく搗き始める。ぺったんぺったんと玄関で搗いたなあ。60後半になっても一臼を自分で搗きあげてた。孫にいいところを見せようとしたんだな。
最後の臼は必ず草もち。一キロほど離れた川辺で祖母が摘んだよもぎ(あらかじめ茹でてある)を、まずは餅なしで臼に投入。ぐりぐりと杵ですり潰す。繊維を断つわけですね。青臭い匂いがしたっけ。決して美味そうな匂いじゃなかったな。むしろ強烈な匂いだった。それからもち米を投入して、やはりねりねりと潰す。ヨモギの繊維が明らかに異質な感じで白いもち米に割り込んでいて、ちゃんと混ざるのかな。大変そうだな。と思うけど大丈夫。しばらく搗いていればちゃんときれいで美味そうなヨモギ餅になります。母親と妹と祖母は隣の部屋で餅を加工中。餡を詰めたり伸し餅にしたり鏡餅を作ったり。白い大福とヨモギ大福を交互に食べると飽きなくてヤバイんだよね。またこうやって作ったヨモギ餅は、本当に「草です。青臭いです。しかもヨモギです」って感じがする。春菊なんかよりよほど強力。市販のはヨモギ風餅。こっちは噛み跡がちゃんと繊維っぽい。そんなよもぎ餅を食べておなかいっぱいになってもう食べられない、食べないぞ。と宣言すると、父が「餅は消化にいいからな。食べても太らない」とわけの分からないことを言って煽ってくる。しかも毎年。まったく信じてないんだけど、しっかり食べ過ぎてしまって何か悔しかったな。
そんなわが家の餅つきも、餅がいっぱいあっても食べきれないという理由でいつのまにかやらなくなった。おせち料理も作らなくなったし。スーパーは元旦から営業するようになったし。「静かで退屈なお正月三が日」がなくなったのも、その頃だった気がする。
で、現在に戻って熱いふけたばかりのもち米が臼に投入されて、それを待ち構える私。最初は体を使ってもち米を潰す。そうそう。この感じ。最初にもち米を潰すのが大変なんだよね。思わず「この最初に米を潰すのが大変なんですよね」と口をついて出る。軽く息を切らしながら、杵を小刻みに動かす。うん大変だ。餅つきって結構つらい作業なんだよね。楽しいことは楽しいけど。そうそう。一度父親の都合か何かで正月に帰省できなかったことがあって、そんなときでも祖父から伸し餅と大福が送られてきた。「ええ?じいちゃんだけで搗いたの?すごいね」。父が「ほら。この辺もち米が粒のままや。途中でダウンしたんやろ」。じいちゃん無理したなあ、と二人で笑ったこともあった。
そうか。じいちゃんが死んでもう10年か。孫の顔を見せたかったなあ。と再び杵を振り上げて。
向こうで子供が餅を丸めながら、どうすればいいの?と妻に聞いて、妻が大福の作り方を教えてる。餅を搗く動作に気合が入る。
そしてふと思う。あ。おれ「お父さん」になってるわ。いや、餅搗かなくっても父は父なんだけどさ。子供にとって特別な存在って意味で。そんな感慨がする年末の餅つき。
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杵をずぽっと真っ白い餅から抜き、杵の重みに手を添える感じで臼にぼすっと落とす。(杵の重みだけで十分搗けます。テレビで杵をがんがん振り下ろしているのはパフォーマンスです。)しみじみ懐かしいこの感じ。いや、まいったホント懐かしいわ。思い出すのはもう10年以上前の、祖父の家で搗いた餅。
風呂場の釜にセイロを重ねて祖母がもち米をふかしてたなあ。ふけたもち米を父が小走りで運んで、臼に投入したっけ。祖父がそれを杵でねりねりと細かいリズムで搗く。いや、搗くというよりすり潰す。最初に潰しておかないと、搗く時に米が飛び散ってしまう。米が8割がた潰れてからようやく搗き始める。ぺったんぺったんと玄関で搗いたなあ。60後半になっても一臼を自分で搗きあげてた。孫にいいところを見せようとしたんだな。
最後の臼は必ず草もち。一キロほど離れた川辺で祖母が摘んだよもぎ(あらかじめ茹でてある)を、まずは餅なしで臼に投入。ぐりぐりと杵ですり潰す。繊維を断つわけですね。青臭い匂いがしたっけ。決して美味そうな匂いじゃなかったな。むしろ強烈な匂いだった。それからもち米を投入して、やはりねりねりと潰す。ヨモギの繊維が明らかに異質な感じで白いもち米に割り込んでいて、ちゃんと混ざるのかな。大変そうだな。と思うけど大丈夫。しばらく搗いていればちゃんときれいで美味そうなヨモギ餅になります。母親と妹と祖母は隣の部屋で餅を加工中。餡を詰めたり伸し餅にしたり鏡餅を作ったり。白い大福とヨモギ大福を交互に食べると飽きなくてヤバイんだよね。またこうやって作ったヨモギ餅は、本当に「草です。青臭いです。しかもヨモギです」って感じがする。春菊なんかよりよほど強力。市販のはヨモギ風餅。こっちは噛み跡がちゃんと繊維っぽい。そんなよもぎ餅を食べておなかいっぱいになってもう食べられない、食べないぞ。と宣言すると、父が「餅は消化にいいからな。食べても太らない」とわけの分からないことを言って煽ってくる。しかも毎年。まったく信じてないんだけど、しっかり食べ過ぎてしまって何か悔しかったな。
そんなわが家の餅つきも、餅がいっぱいあっても食べきれないという理由でいつのまにかやらなくなった。おせち料理も作らなくなったし。スーパーは元旦から営業するようになったし。「静かで退屈なお正月三が日」がなくなったのも、その頃だった気がする。
で、現在に戻って熱いふけたばかりのもち米が臼に投入されて、それを待ち構える私。最初は体を使ってもち米を潰す。そうそう。この感じ。最初にもち米を潰すのが大変なんだよね。思わず「この最初に米を潰すのが大変なんですよね」と口をついて出る。軽く息を切らしながら、杵を小刻みに動かす。うん大変だ。餅つきって結構つらい作業なんだよね。楽しいことは楽しいけど。そうそう。一度父親の都合か何かで正月に帰省できなかったことがあって、そんなときでも祖父から伸し餅と大福が送られてきた。「ええ?じいちゃんだけで搗いたの?すごいね」。父が「ほら。この辺もち米が粒のままや。途中でダウンしたんやろ」。じいちゃん無理したなあ、と二人で笑ったこともあった。
そうか。じいちゃんが死んでもう10年か。孫の顔を見せたかったなあ。と再び杵を振り上げて。
向こうで子供が餅を丸めながら、どうすればいいの?と妻に聞いて、妻が大福の作り方を教えてる。餅を搗く動作に気合が入る。
そしてふと思う。あ。おれ「お父さん」になってるわ。いや、餅搗かなくっても父は父なんだけどさ。子供にとって特別な存在って意味で。そんな感慨がする年末の餅つき。
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2008年12月29日月曜日
今日の料理(カマスの干物、ひよこ豆の蜜煮)
スーパーに行ってみたら、魚コーナーはすっかり正月モード。数の子とか酢ダコとか、おせち料理系のネタが幅を利かせていました。私好みの未処理の魚は隅に追いやられていて何だかつまらん。カワハギも最近見かけないし。旬のハズなのにな。君はいずこへ。食べたいと思う魚は入荷されない。そんな宇宙の法則でもあるのかしらん。
鯵とかサンマすらなかったので、カマスを買って帰りました。中型3匹で399円。まあいつもの青魚(鯵・サンマ・いわし・サバ)に比べれば高いけど、別に目が飛び出るほどでもないし。金目鯛のアラにもかなり惹かれたんですけどね。あの大きくて深い目。煮付けたらどんな味がするんだろう。美味そうというより興味本位ですか。でもアラの分際で480円もしたので諦めました。
というわけでこのカマスは干物にしてやろう。帰ってエイヤと背開き。あ、ウロコ取るの忘れた。まあいいや。もう一匹もウロコを取らずに背開き。なんだか腹が柔らかい。鮮度がちょっと疑問。でも干物だから全然問題なし。でもでもちょっと生臭い気がする。いや、新鮮な鯵やサンマだってそれなりににおうんですが、そっちは新鮮な血の生臭さ。カマスは元は上品な香りだったんじゃないかと往時をしのばせる生臭さ。このにおいは酒と塩に二時間ほど漬ける間も消えることはなく、大丈夫かね、と思いながら干物ネットに格納。寒空の夜、ベランダに吊るしました。
で、翌日。朝日を浴びている干物を引き上げてみると、これがいい香りがするんですね。生臭さは奥にやられて一夜干しの甘いいいにおい。身も金色がかった透明になっていて、見かけも美味そう。ほほう。これは楽しみ。
(ラップかけて冷蔵庫に仕舞ったところ)
それから昨夜から一晩熱湯に浸しておいたひよこ豆を甘く煮付けてみました。結果はまあまあかな。
砂糖はかなり大量。キビ砂糖ですが、煮詰めていくと茶色の蜜のようになりました。豆はやや固めに仕上がりました。水だけで茹でたときのぽくぽくした食感はなく、まあ失敗した黒豆の煮物みたいな感じですな。でもひよこ豆をたっぷりの砂糖で煮たわけで、不味いわけはなし。味は上等です。
最近は豆とか白身魚とか、体に負担がかからない系を志向してます。やはり体の求めるものに敏感になって意志をコントロールしなければ、体調は上がりませんな。
以上。
(12/30追記)
やはりカマスは美味かったです。旨味のある上品な塩味で、隠し香程度のほのかな海の匂いが口の奥に立ち込めます。上品なんだけど、小さな肉片にも味はしっかり付いている。いやあ青魚とは違うわ。子供も「これは好き」と言っていました。
他にはポテトサラダ(酢を多めに入れたら見事不評。自分的にはまあまあだったんだけど)、それから昆布と魚粉パックで出汁を取り、厚揚げ、みず菜、まいたけを煮て、薄口しょうゆとみりんで仕上げた煮物。かなり好評。ほとんど何も考えずに"冷蔵庫にあるもん"で作る手抜き料理なんだけどな。何か食材に手をかければかけるほど評判が悪くなっているような気がしてならん。悔しい。
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鯵とかサンマすらなかったので、カマスを買って帰りました。中型3匹で399円。まあいつもの青魚(鯵・サンマ・いわし・サバ)に比べれば高いけど、別に目が飛び出るほどでもないし。金目鯛のアラにもかなり惹かれたんですけどね。あの大きくて深い目。煮付けたらどんな味がするんだろう。美味そうというより興味本位ですか。でもアラの分際で480円もしたので諦めました。
というわけでこのカマスは干物にしてやろう。帰ってエイヤと背開き。あ、ウロコ取るの忘れた。まあいいや。もう一匹もウロコを取らずに背開き。なんだか腹が柔らかい。鮮度がちょっと疑問。でも干物だから全然問題なし。でもでもちょっと生臭い気がする。いや、新鮮な鯵やサンマだってそれなりににおうんですが、そっちは新鮮な血の生臭さ。カマスは元は上品な香りだったんじゃないかと往時をしのばせる生臭さ。このにおいは酒と塩に二時間ほど漬ける間も消えることはなく、大丈夫かね、と思いながら干物ネットに格納。寒空の夜、ベランダに吊るしました。
で、翌日。朝日を浴びている干物を引き上げてみると、これがいい香りがするんですね。生臭さは奥にやられて一夜干しの甘いいいにおい。身も金色がかった透明になっていて、見かけも美味そう。ほほう。これは楽しみ。
(ラップかけて冷蔵庫に仕舞ったところ)
それから昨夜から一晩熱湯に浸しておいたひよこ豆を甘く煮付けてみました。結果はまあまあかな。
砂糖はかなり大量。キビ砂糖ですが、煮詰めていくと茶色の蜜のようになりました。豆はやや固めに仕上がりました。水だけで茹でたときのぽくぽくした食感はなく、まあ失敗した黒豆の煮物みたいな感じですな。でもひよこ豆をたっぷりの砂糖で煮たわけで、不味いわけはなし。味は上等です。
最近は豆とか白身魚とか、体に負担がかからない系を志向してます。やはり体の求めるものに敏感になって意志をコントロールしなければ、体調は上がりませんな。
以上。
(12/30追記)
やはりカマスは美味かったです。旨味のある上品な塩味で、隠し香程度のほのかな海の匂いが口の奥に立ち込めます。上品なんだけど、小さな肉片にも味はしっかり付いている。いやあ青魚とは違うわ。子供も「これは好き」と言っていました。
他にはポテトサラダ(酢を多めに入れたら見事不評。自分的にはまあまあだったんだけど)、それから昆布と魚粉パックで出汁を取り、厚揚げ、みず菜、まいたけを煮て、薄口しょうゆとみりんで仕上げた煮物。かなり好評。ほとんど何も考えずに"冷蔵庫にあるもん"で作る手抜き料理なんだけどな。何か食材に手をかければかけるほど評判が悪くなっているような気がしてならん。悔しい。
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