2010年5月10日月曜日

NHKアーカイブ「心の時代 鈴木格禅」

テレビで見ました。10年前に無くなられた禅の先生のインタビューです。

いや、感動しました。訥々と語る様子に引き込まれた。文字通り生きた思想に触れた気がしました。細かいところがどうというのではなく、とにかくその迫力。そこに人間がいた。生きていた。それだけで圧倒。当たり前のことです。誰だって生きている。でも、本当に生きている人が、どれほどいるか。

死ぬことばかり考えていた戦時中。陸軍に志願したものの、病気が見つかって入れなかった。病気を直して入隊したら戦争が終った。戻って仕事をしても虚しい。いっそ死のうかと思っていたところに、かつて尊敬していた禅師との出会いがあった。人に歴史有り。人生というのは不思議なものです。

禅を学ぶには師匠につかなければいかん、と言われますが、これを見てそうだろうな、と思いました。テレビ越しでも分かります。やはり本人の口から出る言葉は力が違う。本だけではつらい。じゃあどこで師匠に会えるか。こればっかりはどうすかね。運ですかね。犬も歩けば棒にあたる。しかしどこを歩けばいいのやら。人生これ迷い道。歩けど歩けど訳のわからぬ偶然にぶつかるばかり。

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