2010年2月26日金曜日

ケン・ハラクマ「ヨガから始まる」朝日出版社

★★★★☆☆:悪くないのね

経歴だの経験談だのを読んでなんだどっかの社長のぼんぼんじゃないかチクショウと反感を覚えるのですが、読み進めるとそんなに悪くなかったです。ちゃんと考えているし、頭もいい。

しかし、ヨガってやっぱり女性ユーザーが多いのですねえ。この本でも、ヨガ教室の発展は女性の参加が鍵だったという旨が書いてありました。男社会でいろいろなストレスに直面してんだろうな、と思います。それから頭で批判的にアレコレするのではなく、まず信用してやってみる、というポジティブさが女性にはあるのかもしれません。男はいろいろ理詰めで考えてなかなかすんなりとは動かないけど、いざやり始めると極端に走る傾向があるように思います。性差というのは面白い。

念のため妻に、なんでヨガのユーザーに女性が多いのか意見を聴いてみたら、そりゃあ女の人は自分の体への関心が強いからよ、との言葉。なるほどねえ。確かに。男は体に無頓着かもしれませんね。痛いところがなければ意識しないもの。ちょっとお腹の調子が悪い気がするなあ、と思いつつ、急行電車にのったらうんこ漏らしたりしてね。そんなことはないか。というか流れに関係ないか。しかし体に滅多に意識を向けないというのは、ある意味で自由なのかもしれませんが、それはそれで不健康と言えます。健全な精神は健全な身体に宿る、と。不健全な精神も、それを貫徹させるためには健全な身体が必要です。

一方女性は月のものは来るし、子供は産むし、老化現象は容赦なく外見を襲うしで、身体とそのメンテナンスに意識が向かざるをえないのでしょう。

ヨガを実践することで身体が語りかける音に耳を傾けることは大事だと思います。それが宗教的な言葉に結びついて日本人の口から聞くと、何だか怪しいなあという気がしますけど。偏見かなあ。座禅なら違和感ないけどね。

以上。

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