2010年2月20日土曜日

プロジェクト試論(アフォリズムによる)10

障害の原因分析というが、要するにそれは責任のなすり付け合いである。

プロジェクト試論(アフォリズムによる)9

プロジェクトにおける優先順位付けとは、あるタスクが重要であるかどうかを判断することではない。重要でないタスクを完全に消去し、重要なタスクにリソースを振り分けることである

二人分の食料があったとき、飢えた十人家族でどう分配するか。この問いには、死んでもよい肉親八人を選択するというギリギリの判断が必要である。臆病なプロジェクトマネージャーにそんな意思決定はできない。

プロジェクト試論(アフォリズムによる)8

かつての優れたプロジェクトマネージャーが、出世することでダメになってしまうことは多い。

恐らくは成功体験のみが思い出され、自分がいかに優秀なマネージャーであったか、そのイメージは遥かなる高みに舞い上がるばかりなのであろう。

地位の高い人が必ずしも偉いわけではない。若い頃には誰しも思うことであるが、年を取ればそんなことすら忘れてしまうのである。

プロジェクト試論(アフォリズムによる)7

それなりに優秀なメンバーが集まったプロジェクトの場合。

プロジェクトマネージャー(顧客)のなすべきことは、障害を見つけたメンバーと、障害を修正したメンバーを誉めることである。ただし威厳を失ってはならない。

無能なメンバーが集まったプロジェクトの場合。

プロジェクトマネージャー(顧客)のなすべきことは、障害を見つけたメンバーと、障害を修正したメンバーを誉めることである。ただし何も期待してはならない。

プロジェクト試論(アフォリズムによる)6

障害の分析ではなく、総合的な評価が必要である。分析は障害とその周辺のみにフォーカスを当てるため、障害をめぐる大局まで目が届かない。その結果、構造的な問題を把握できることは稀であるから。

プロジェクト試論(アフォリズムによる)5

執拗な障害分析はメンバーの萎縮とモチベーションの低下を生む。

プロジェクト試論(アフォリズムによる)4

無能なプロジェクトマネージャーの方が臆病なプロジェクトマネージャーの数倍もマシである。

2010年2月18日木曜日

朝食)パン、小松菜エリンギ炒め、ツナフィリング 夕食)ポークビーンズ、味噌汁

強力粉が足りなかったので全粒粉を追加。朝起きると、いい感じで一次発酵が完了してました。


テキトーに整形して焼きます。あとは小松菜ウィンナーエリンギ炒め。


ツナディップとスナップえんどう付き。パンは美味かったです。


夜はポークビーンズ。


大豆を戻して柔らかく煮ておきます。


野菜をさいの目に切って炒め、ホールトマト缶で煮ます。隠し味にカレー粉と赤ワイン少々。完成。ご飯だったので味噌汁も作りました。美味かった。

海鮮鍋

写真は乏しいですが、海鮮鍋成功でした。パック出汁、昆布ベースで、バーレーンからはるばる来たカニ、多分タイ産のブラックタイガー、産地不明のタラと鮭、あとは白菜大量。うどんもゆでました。味も良かったし、体も温まりました。

朝食)またしても パン、牛乳スープ

一次発酵いい感じ。


あとはスープ。焼き上がりのパン。またしても割れ気味。どうしたら割れないのか。むむ。水分が足りない?いっそもっと薄くしてグルグル巻いてみるかな。


完成。美味かった。

煮込み料理二種

これなんだろう。覚えてない。豚汁にしては量が多いし、ポトフにしてはなにやら昆布が入ってるし。鍋?鶏鍋?そんな気もしてきたな。

ま、いっか。


次はカレー。


見たまんまですわ。風味付けにピーマン少々。実は白菜は合いますよ。


しっかり煮込んで、ニンジンと豚を取り出して残りの野菜をブレンダーで砕きます。


鍋を子供用と大人用に分けて調味。子供は甘口のS&Bゴールデンカレー。大人は素のカレー粉、チャツネ、ガラムマサラ。S&Bゴールデンカレーうめー。アミノ酸と蛋白加水分解物入ってるのを差し引いても美味い。さすが。でも、香辛料だけの大人カレーもシンプルで美味いっす。



以上。

朝食)パン、牛乳スープ

まあ、特に何の変哲もない朝食です。一次発酵は弱め。したがって出来上がりも固め。こねている時に寒くて、こね上がった生地が冷たかった記憶が。むずかしいものです。


牛乳に薄力粉を溶いておきます。それから具。ウィンナー、じゃがいも、ニンジン、ピーマン少々。


パンはそこそこでした。ちょっと割れたのが玉に瑕。

2010年2月16日火曜日

久米邦武編著 水澤周訳「特命全権大使 米欧回覧実記 〜2イギリス編」慶応大学出版局

★★★★☆☆:興味深い

二巻目です。アメリカ編では、資本主義がいかに国を豊かにするかが前向きに語られていて、日本も今後かくあらねばならない、という感じだったのが、イギリス編では環境汚染と貧富の格差を目の当たりにして、少し変わっていることが読み取れます。資本主義を批判しているわけではありませんが、ややトーンダウンしているのはあきらか。しかし昔の日本人には、公平な批判精神や洞察力がありましたね。今はどうか。明治の日本人が持っていた誇りは今の日本人にあるのか。

実は団塊ジュニアより後の世代には、欧米コンプレックスはあまりない様子。ひょっとしたら新しい日本の矜恃は、若い世代が担っていくのかもしれません。でもその前に日本の世代間格差を何とかせねば駄目でしょうけど。

リッケルト「文化科学と自然科学」岩波文庫

★★☆☆☆☆:現代性なし

文系学問と理系学問に対するそもそも論。文系学問とはどういうものであって、どうあるべきか。また理系学問とは。云々。どうです?実にどうでもいいテーマではありませんか。残念ながら。時代が違うのでフェアではありませんけど。

しかも、ドイツ観念論的(新カント派的)枠組みで語られるから現代性も薄くて、残念な感じになっています。50年ほど前に読めばスリリングだったかもしれませんけど。

近現代西洋の呪縛とも言うべき主観/客観フレームワークがいかに厄介なものかを理解したい時に役立つかもしれません。後は自らの存在意義に悩む文系学者にとっても。

リッケルトは大したものだと思いますが、この手のメタ学問(学問論)は、悲しいかな現実の学問に追い抜かれ、すぐに陳腐化する運命にあるようです。

務台理作「現代のヒューマニズム」岩波新書

★★☆☆☆☆:ある意味では面白いが

戦争と貧困が人間性に対する敵である。両者に根本的に対応するためには帝国資本主義の打倒が必要である。通奏低音のように流れるマルクシズムへの傾倒が興ざめです。この人のいうヒューマニズムとはユートピア的マルクシズムのことか。曲解かもしれませんが。

しかしソ連や中国をあからさまに応援してますからね。一昔前の知識人に対するマルクシズムのパワーは、信じられないほどです。時代が違う。

確かにマルクスの資本主義に対する批判は的を射ています。また、心ある人なら、昨今の強欲資本主義はいかがなものか、と思うのではないでしょうか。でも資本の共有化やプロレタリア独裁がソリューションだろと言われると、どうも違和感が消えません。マルクシズムもまたそれを唱える人間の権勢欲のはけ口となってはいるような気がするから。ユートピアへの憧れも結構ですが、人間の欲望や、暴力としての国家権力を直視すれば、また違った解があるのではないかと思います。