2010年6月29日火曜日

中田整一「トレイシー 日本兵捕虜秘密尋問所」講談社

★★★★★☆:情報軽視の日本軍。それから戦後の情けない官僚。隠蔽体質。

こと情報の運用と、情報に関する意識に関して言えば、アメリカの方が断然進んでいると言わざるをえませんね。

自国に不利な情報まで保管し、旧敵国の日本人ジャーナリストにまで公開するとは、さすがに大したものだと感心します。しかるに我が国はどうか。核密約、ひた隠しにされた日米地位協定。官僚どもは自らの保身ばかりを考える売国の輩か。どうなっておるのだ。

最後のサカイ・タイゾウのエピソードは感動的ではあるものの、やはり日本の官僚、マスコミの力不足に歯噛みしたくなる内容でした。

良書です。

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