岩波のブッダの教えとかたまに読み返すんですが、かなりキツいですね。
例えば。
小乗仏教での真理。
(1)苦しみと、(2)苦しみの成り立ちと、(3)苦しみの超克と、(4)苦しみの終滅(おわり)におもむく八つの尊い道(八聖道)
漢訳では苦集滅道となります。
まあ、自然な発想ですね。
生きるってどうも苦しいな。
じゃあその原因を探したらいい。
原因が分かったら、それを克服しよう。
苦しみの原因とは。
小乗仏教は、それは四苦八苦であると言います
四苦とは生老病死です。
八苦とは何か。
以下、Wikipediaより。
* 愛別離苦(あいべつりく) - 愛する者と別離する苦しみ
* 怨憎会苦(おんぞうえく) - 怨み憎んでいる者に会う苦しみ
* 求不得苦(ぐふとくく) - 求める物が得られない苦しみ
* 五蘊盛苦(ごうんじょうく) - あらゆる精神的な苦しみ
これはまあ読んだまんま。
そして、上記の苦しみを克服するのが八聖道。
1.正見 正しく見ること
2.正思 正しく思うこと
3.正語 正しく語ること
4.正業 正しく行うこと
5.正命(生活) 正しく生活すること
6.正精進(努力) 正しく努力すること
7.正念(気遣い) 正しく気遣いすること
8.正定(心の安定)正しく心を安定させること
ぐうの音も出ない、とはこのことですね。
大震災にも、原発問題にも通用します。
その通りです、と言う他はない。
むしろ原始仏教って実践心理学に近いようで。
実際、ヨーロッパでは小乗仏教の流れを汲む南方上座部仏教は、無神論心理学と捉えられているとどこかで読んだ記憶もあります。
ということで小乗仏教の教え。
正しく認識しろ。
正しく考えろ。
正しく話せ。
節制しろ。
酒は飲むな。
愛するな。
憎むな。
欲しがるな。
悪いことをするな。
いいことをしろ。
そんなんムリやろ。となるワケで。
ということで出てきたのが大乗仏教です。各宗派で広く読まれている般若心経になると「無苦集滅道」なんていって小乗の真理を否定してきますね。苦集滅道なんか無いんだから、とらわれる必要はない。
こっちの方がずいぶん気楽でいいなあ、とわたしは思います。
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