(承前)
「この人、ただのダメな人なんじゃない?」
かというと、全くそんなことはないのですな。
頭もキレる。仕事もできる。後輩からの人望も厚い(先輩、独立するなら声かけて下さい!)。それなりのオーラもある。
でも、それが勘違いしちゃうんだよなー。
どうやったら勘違いするか。
簡単なことですな。
都合のいい情報をどんどんインプットして、脳内でサクセスストーリーを作り上げる。自己啓発本を読み漁るのもGOOD。(これが実に楽しくて容易なんだ。大損して泣く人は、例外なくこれをやってることと思われる)
それからリスクの過小評価。ま、何とかなるさ。
嫌な情報が入りそうになったらすかさず耳に蓋。(普通に上司がやってることですな。気に入らない情報を呑みこんで、解釈して、世界観を修正するのって、実はかなりのエネルギーを使うし、柔軟な頭も必要なのだ)
「サラリーマンみたいな下らない仕事したって給料貰えるんだ。ちょっとマシなことやれば、金稼ぐくらい簡単だろう。贅沢は言わないさ。家族を食わせるくらいの収入があればいい。何とかなる」
まあ、ちょっと待てと。まず、ちゃんと現実を眺めなきゃねー。
出勤して仕事するだけで厚生年金が支払われ、給与所得控除適用後の給料が数十万~振り込まれる生活が、いかに恵まれているか。
これを捨てることに、どれほどのリスクがあるか。
ダメだったら、とりあえずバイトでもするさ。
二回りも下の学生・フリーターたちから軽蔑の視線を受けながら、いつまでアルバイトが続けられるだろう?
嫌になったらまたどこかの会社に就職するさ。
起業なんかせずに、今からそうしたら?
具体的な裏付け(多額のキャッシュ、コネ、絶好のチャンス)のない勘違い起業が「ま、何とかなるさ」という根拠も何もない楽観論で進んでしまうのですな。
少なくとも「半年以内に数十万の粗利がキャッシュで、継続的に入金される」という強いプランがないと、キツいよね。
とかとか思いますな。
世の中甘いもんじゃない。難しいよねー。
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