★★★★★☆:歴史って面白い
現時点で文庫化されている「最後の努力」35巻まで読了しました。一旦おしまいとするのは、これ以降はローマ帝国がすっかり様変わりし、後は没落する一方だから、というのもあります。成功の追体験も失敗のそれも、興隆の原因も滅亡の原因も出尽くした。故にコンスタンティヌス帝以降は学ぶことはない、と言えなくはないからです。
実際、今私はハードカバーの「キリスト教の勝利」を読んでいるのですが、読み進めるにつれこれはもはやローマではない、という思いが膨らむばかりです。凡庸な専制君主の凡庸な統治。ユリアヌスは頑張った。でもダメだった。なぜこうなったという疑念もわきません。時代が違う。没落するばかりのローマ帝国。諸行無常
まあ、それはさておき、一旦「ローマ人の物語」のまとめです。とにかく我が人生にインパクトを与えずにはいられないシリーズでしたね。学んだことや感動したこと数しれず。やはり何より人材だということ。それから失敗した部下や敗者の処遇。英雄、リーダーとはどういうものか。
私はこれから何か意思決定が必要なときには、カエサルならどうしただろうか、とか、ティベリウスならどうしただろうとか、そんな思考実験をすることになるだろうという気がします。まあ、都会の片隅で生きる小さな存在ですけどね。気持ちくらい大きく持ってもばちは当たらないでしょう。われながら何とも単純だと思いますが、まあそれもまた良書から受ける影響です。
他にもいろいろ考えさせられます。またボチボチと感想を書いてみたいと思います。
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