2010年1月12日火曜日

アバター見た(感想詳細)

まずは映像の美しさですね。奇をてらわずにセンス良く3Dを利用したらこんなにスゴイぞ、と。臨場感が半端じゃありません。筆舌に尽くし難いとはこのことです。まあとにかく見ていただく他はない。百聞は一見に如かず。映画の歴史が変わったのではないか。そんなことを思わされました。

これから3Dがメジャーになって行くと、DVD化を待つのではなく、ぜひとも映画館で見なきゃ、という映画が増えますね。間違いない。

以下ネタバレあり。

もちろんストーリーも良くできてます。2Dで見ても及第点以上でしょう。面白いのは、強欲資本主義とアメリカ海兵隊が、最終的にガイア思想的宗教を持つ原住民に破れること。始めから正義は原住民側にあるのです。最後に元アメリカ海兵隊の主人公はアメリカ人であることを捨て、原住民と同化してアメリカ軍と戦います。そして現代的兵器で自然を蹂躙したアメリカ軍は破れ、強欲資本主義のエグゼクティブたちはエイリアン呼ばわりされて追い出されることになる。

野暮は承知で書きますが、これ、アメリカ人の自己批判ですね。反覇権主義、反強欲資本主義が明らかです。アメリカでは生理的に嫌悪されたんじゃないかしらん。そうでもないのかな。むしろアメリカの知識人にはかえってその辺りが受けたか。その可能性もありますね。

最初はエンターテインメントをこんな風に解釈するのはイケてないか、と思ったんですげど、でもウェブをパラパラとみる限りジェームズ・キャメロンのメッセージが入ってることには間違いないなさそうなので、敢えて書いた次第です。

だって大企業のCEOやらマネーゲーム会社の社員が何億円もの年収を受け取る一方で、何千人もの社員がクビになる社会ですよ。強欲資本主義的価値観に疑問を持つのは当たり前だと思うな。貧困層の若者は軍隊に送られる仕組みが出来ているというし、軍隊での兵士の自殺率は異常に高いというし。と、ここまで行くとアバター解釈としては行き過ぎだな。反省。

まあ、アバターでは、アメリカの流価値観に対立しているのはガイア思想的自然賛美なので、また比較的人口に膾炙したのかもしれません。美しい映像と大迫力の戦闘シーンにシビレながらも、アメリカというのも大変な国であるなあと、そんなことを思いました。

0 件のコメント: