2010年4月27日火曜日

アサツー ディ・ケイ 岩村暢子「普通の家族がいちばん怖いー崩壊するお正月、暴走するクリスマス」新潮文庫

★★★★★★:スゴイ。必読

いやあ、スゴイ。何がスゴイって普通の家族の普通の生活が露わになっているんですが、これがスゴイ。衆愚という言葉を見に染みて感じます。あ、偉そうで済みません。実は私も人のことは言えない。ある程度この本に書かれている「普通の家庭」の父親です。大なり小なり当てはまるところがある。正直言って。

著者の記述も少なからず偉そうな言い方になっていて、途中ちょっと鼻に付くんですけど、最後まで読めばその理由はわかります。そうなるよ。正しいよ。岩村さん。

ここに語られるのは一般の日本人の人間性そのままな気がします。刹那的で、主体というものがなく、短期的な価値観に支配されている。それが悪いとは言いませんが、どうもこれほどあからさまに見せつけられると失笑を禁じ得ない。軽薄な日本人らしさが、日本的な伝統をあっという間に破壊してしまうこの皮肉。やれやれ。

「偉そうに。お前はどうなんだ」。はい。謝ります。その辺はまた考えておきます。

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