2010年7月15日木曜日

高史明「少年の闇 嘆異抄との出会い」径書房

★★★★★★:スゲー

これ読むと、嫌韓だとかそんなことはどうでもよくなりますね。著者は日本人の中で育った朝鮮人であり、その出自からずいぶん苦しいご経験をされたようです。しかし、決して日本人を一般化して攻撃することもなく、朝鮮人であることに卑下するわけでもなく、あくまで独り悩み、苦しむ存在として状況と対峙している。

凄まじい貧困、暴力。悲惨な自叙伝の合間に親鸞の言葉が引用されているのが胸を打つ。傑作ですよ。

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