2009年11月9日月曜日

8日放送のNHK貧困問題特集見た

37才で貯金なし。ハロワ通い。全くもって他人事じゃない。何歩か間違っていれば私もこうなってたと思います。無関係だとは思えない。

今の社会は貧困層の犠牲のうえに成り立っています。富裕層、中流層の賃金には、彼らから搾取された金が、多量に含まれている。

それはそれで結構じゃないか。ツキか才能か努力が足りなかったのさ。妥当な給料貰ってるオレはメシウマ。搾取やむなし。そうでしょうか。私はそんな社会は持続しないと思います。

日本では、一度定まった身分が固定化する傾向があります。世襲制度は言わずもがな、親が何をしていたかによって子供の将来が左右される社会。

忘れもしない就職活動での出来事。某大企業での二次面接でした。聞かれたのは親の職業。そのとき感じた違和感と残念な気分は今もありありと思い出せます。まあ、その企業には入れなかったわけですが、自分の親が中小企業の社長、役員だったら違うんだろうな、という思いが今でも消えません。いや、ただ何となく聞いてみたんでしょう。親の職業だけで合格不合格を決めるわけがない。落ちたのはあなたの力不足。それはそうかもしれません。でも、一流企業の人事の人が何げなく聞くことが、他ならぬ親の職業だということに、私は日本社会の閉塞具合が如実に現れているような気がしました。コネ。親の七光り。そういうことか、と。欧米で親の職業が問題になるでしょうか。ならない気がします。もはや10年以上昔の出来事です。今の就活学生に、親の職業など質問してなければよいのですが。

話を戻すと、日本は一度転落するとなかなか這い上がれない社会だ、ということです。親子の関係もそうですが、同一人物の失敗にも世間の目は厳しい。それが例え冤罪であったとしても。

要するに救いがないのです。一度転落すると希望が持てない。既得権益層が必死で自らを守り、世間一般の人もそれを応援するありさま。その証拠に政治家を見れば二世だらけ。しかも墓穴を掘るが如く二世を応援する低所得者層。二世の裏に既得権益層あり。

生きるための希望が必要です。希望を持つためには、まず食べ物と寝るところが必要でしょう。少なくとも家族で食って行くことはできる。経済の発展した先進国の国民ならばそのくらい保証されてもいい。

金持ちや大企業がギャーギャー言ってるのは何のためか。自分の資産を、収入を目減りさせないためか。それ以上稼いでどうする気だ。業績が上がって株価が上がってそれでどうなる。それは人と希望を犠牲にしないと得られないものなのか。他に大切なものがないか。これから生きて行く子供たちに希望を与える方が、どれほど大事か。

人生に必要なものは夢と希望とサム・マネーだと言ったのはチャップリン。大金持ち、そして企業を経営する人よ。国民からそれら全てを奪ってどうする。人を大事にしない社会に明日はない。私には自明のように思えますがね。金持ちや経営者には分からない模様。金の方が大事な模様。

と、少し熱くなりましたが、それだけパワーのある番組でした。NHKが本腰を入れるとは、少しは時代が変わって来たのかも。でも。とここで沸き起こる疑念。まさかNHKさん、派遣切りやってないでしょうね。下請けが苦しんでないでしょうね。NHKはマシ。そう思いたいものですが。(実態を何も知らないので何も言いません)

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