2010年3月6日土曜日

ポトフ

これはまあ何も特筆すべきことはないレシピです。

豚肉カタマリ、タマネギ、ニンジン、ローリエ、あとは冷蔵庫に残っていたきのこ類を入れて塩大匙一杯とコショウ少々。

それからキャベツを落し蓋にしてひたすら煮る(2時間)。以上。ジャガイモは別茹でで。

美味いんだな。これが。

夜間発酵パン、ウィンナー、スクランブルエッグ

夜間発酵パンです。都合によりバター抜き、卵抜き。牛乳のみでシンプルに。一次発酵はまずまず成功な感じ。

成型して焼きます。

まあまあですな。後はウィンナーとチャイ(家族用にもう一杯作った)とスクランブルエッグ。チャイは子供たちにも好評。牛乳で紅茶を煮出して、シナモンと砂糖を加えるってのはいいレシピです。カラダにも心にも効く感じ。

チキンカレー

煮込み料理って時間さえかければ楽なんです。仕込み10分、煮込み2時間、仕上げ10分。実働二十分。20分ごとにキッチンタイマーかけて焦げ付かないようにすれば、家に居ればよいという制約のみで美味しい煮込みがいただけます。

本日はチキンカレー。タマネギ、ニンジン、鶏胸肉、塩大匙1、香辛料(カレー粉、黒こしょう粒、ローリエ)、キャベツ(白菜でも可)でフタしてひたすら煮ます。

とにかく二時間煮る!すると、それだけでも美味いポトフが出来上がるのです。ここにカレールーを入れれば間違いない。鶏肉を400g以上入れれば出汁もいりません。

今回は大人用と子供用に分け、子供用はS&Bゴールデンカレー甘口、大人はカレー粉とガラムマサラで味付け。S&Bゴールデンカレーは美味いですね。さすがフラッグシップ(?)。でもカレー粉とガラムマサラで仕上げた大人カレーもシンプルで美味かった。

パン、ハムエッグ

早めに寝たので、6時にはわりと元気に目が覚めました。起床して普通にゼロからパン作り開始。しっかり捏ねて45分ほどオーブンで発酵させます。楽ですわ。

夜間発酵方式に比べれば実に簡単。

一次発酵を夜間行う場合、10時間を運に任せることになりますが、普通にやれば様子を見ながら発酵できるわけです。夜間発酵の場合、どうなるかは起きて見てみないと分からない。しかも出来上がった生地は芯から冷え切ってるし、表面は乾燥してる。普通に作れば乾燥もしないし、生地も暖かくて扱いやすい。

成型して二次発酵。焼きます。無問題。

後はハムエッグ。美味かったです。

あさりトマトパスタ、菜の花おひたし

淡々料理。あさりを2パック購入して、ひたひたの3%の塩水に漬け、砂抜きしておきます。

脇でトマトソース作成。塩、にんにく、オリーブオイル、トマト缶、白ワインをグツグツと煮るだけ。

平行して菜の花を茹でます。子供は苦味に耐えられないので小松菜。

トマトソースが煮詰まってきたらアサリを投入。フタをしてあさりに火を通します。パスタにかけて完成。簡単(゚д゚)ウマーなマンネリレシピ。

チャイ作ってみました

最近、ハンバーガーを食べに行くときは必ずフレッシュネスバーガーです。クラシックバーガーまともすぎ。ちゃんと美味しい。それからなんといってもお子様セットが美味い。大人が食べても美味い。クレヨン付きなのも泣かせます。わりと原価の高いサービス品に違いない。子供も美味しい美味しいといって食べています。ファミレスのゴハン、美味しくないねとか言って。ファミレス、大丈夫か?お子様ランチで手を抜くのは末期症状じゃないのか。原価度外視で美味しいものを作らないとダメでしょうが。将来の顧客だぜ?

というわけでこの間も下の子とフレッシュネスバーガーに行きました。子供はお子様セット。私はクラシックバーガーとポテト、それから何か飲み物。メニューを見たら「チャイ」という文字が目に留まって反射的に「チャイください」と注文。

チャイと言えば村上春樹「雨天炎天」のトルコ編を思い出す。トルコでは胡散臭いオヤジたちが昼間っからチャイハネにたむろして、チャイを飲みながら賭博にいそしんでいるそうです。うむ。今の私には子供という免罪符が付いてるし、胡散臭くはない(はずだ)けれども、ここは一つチャイでも飲んでみるか、と。この辺のロジックよく分かりませんが。

ハンバーガーより先にチャイが出てきました。これが予想と違ってシナモンの効いた濃くて甘いミルクティー。実は勝手に紅茶に毛が生えたようなものを想像していました。ははあ。これはむしろ最近の若い女の子が好むタイプの飲み物であったか。ふむふむ。と飲んでみると、うん。香辛料が効いて美味い。子供が欲しがったので、このシナモンは幼稚園にはムリだろと思いながら与えてみたら、喜んで飲んでました。チャイデビュー。

この土曜に試しに作ってみました。Webで調べて、要するに牛乳で煮出せばいいんだな、と。食料棚の奥から昔買ったダージリンティーが出てきたのでそれを利用します。チャイにはアッサムが定番らしいのですけど、まあそこまでこだわることもないか、と。このダージリン、確かミルクを入れてもそんなに違和感がなかったはず。

茶葉を多めに入れてシナモンを振り、牛乳・水を1:1で300ml。弱火で煮出します。

完成。うん。薄い。多分茶葉が足りない。店のよりミルクも薄い気がする。でもまあ、これはこれでマイルドでいいや。

さすがに店の味には到底及びませんでしたがわりと楽しくいただきました。

何か飲みたいけれど、コーヒーはキツいし、緑茶はヘルシーな取り澄ました感じが健全過ぎる。紅茶も物足りない気がするなって気分の時はぴったりです。

2010年3月5日金曜日

「ゴルバチョフ回想録(下)」工藤精一郎・鈴木康雄訳 新潮社

★★★★★☆:必読かも

下巻の最初の三分の一は、冷戦終結と軍縮のための輝かしい外交活動。各国でのゴルバチョフ人気が伝わってきます。軍縮のためのゴルバチョフの努力は感動ものです。

それに比べてアメリカ(レーガン、ブッシュ父)の消極的さは、これを書いたのがゴルバチョフだということを考慮に入れても、呆れるほどです。

ゴルバチョフの提案はとにかくまともです。当たり前のことを言ってます。山ほど核ミサイルを持っていてもしょうがない。というか地球を何度も破滅させるような戦力を持ってのにらみ合いなどむしろ狂気の沙汰。だから攻撃のための戦力を、お互い検証可能な方法で削減しましょう。

確かにソ連の書記長が軍縮を言い出したら、その意図に疑いを抱いて当然なのかもしれませんが、アメリカの否定的態度はどうもそれだけが原因ではない。それでゴルバチョフがいろいろ情報を総合してみると、どうやらアメリカの軍需産業関係のロビイストたちが軍縮に反対し、レーガンやらブッシュに圧力をかけていた模様だとのこと。

軍需産業の、そして自分たちの利益のためなら、地球全体の破滅というリスクをも恐れない。それがアメリカ強欲主義というわけです。恐ろしや。

この本の次の三分の一は、各国首脳との交流の回想録。サッチャーやチャウシェスク(並列にするのも申し訳ないけど)の記述が興味深い。日本では中曽根と海部が出てきました。しかしプレゼンスがない。やはりソ連にとっての日本は、政治的には極東のアメリカ出張所。どうしても二番手、三番手に甘んずるようです。日本人の北方領土への情緒的思い入れも理解していなかった様子。北方領土が返還されればロシアの好感度はものすごくアップするのに。プーチンさんにも期待したいのですが、彼らの目はどうしても東欧諸国、西欧諸国の方に向くようで日本にまではなかなか届かない。日本にとってもアメリカ中国が最重要ですから、ロシアまでには気が回らない。うまくいかないものです。

それから中曽根は日本にしてはそこそこキャラが強い総理だったわけですが、海外のトップから比べるとその存在感が薄いと言わざるを得ない。日本の総理や内閣は、アメリカや官僚や大企業のひいたレールを粛粛と進むものであるからして、誰がやってもほぼ同じ。強力な総理がいる必要はない。という考え方もありますが、外交の観点からすると寂しい気がします。

残りは各共和国の乱立とエリツィンたちの共和国独立宣言、そしてソ連が崩壊、ゴルバチョフの大統領辞任に至るというソ連激動の一年。圧巻でした。

まあとにかく凄い本でした。十分冊くらいの文庫版が欲しいところです。

プロジェクト試論(アフォリズムによる)19

システム障害に苛立つ顧客の怒りは、まずそれを起こした大手の銀行に向かう。

そして負のエネルギーは、銀行のトップから一次請けのトップ、役員、部長、課長へと転送され、最終的には名もない会社に勤める哀れな薄給ハードワーカーたちに降り注ぐ。

ハードワーカーのストレスがどこに行くかはそれぞれだろうが、建設的な方面に発散されることは稀であろう。

怒りのエネルギーは、このように増幅され、転嫁されるものなのである。

怒りのパワーをくい止め、消し去ることのできる人間もいないわけではないが、極めて少数であるのは間違いない。

2010年3月2日火曜日

ロバート・グレーブス著 小野 忍訳「アラビアのロレンス」平凡社ライブラリー

★☆☆☆☆☆:残念な感じ

うーん。翻訳が悪いのかもともと悪文なのか。血沸き肉踊る冒険譚の筈がなんとも残念な感じでした。残念としか言いようがない。以上。

プロジェクト試論(アフォリズムによる)18

技術を軽視するプロジェクトマネージャーの変遷。

まずは頑固な顧客至上主義者。

次に顧客の単なる拡声器。

すなわち、顧客の不安とクレームとを増幅して下に押し付けるだけの存在。

キリスト教が格差を正当化する理由(メモ)

一。勤労は善である。何故なら、仕事を通じて隣人に貢献することができるから。

ニ。金持ちは、社会に貢献すればよい。クリスマスに寄付するのもよいし、有り余る金を基金として慈善事業を行ってもよい。それが神のご意志である。

三。故にどれほど稼いでも、信仰し慈善を行えば何の問題もない。

四。貧乏人は信仰を通じて格差を是認することができる。すなわち、本当の幸せは死後の世界にあり、現在の金銭的豊かさなど全く問題ではないのだ。

五。神は金持ちと貧乏人両者の味方である。両方の生き方を、それでいい、と肯定してくれる。格差には、何も問題がない。

まだ少し浅い気がするなあ。一応メモということで。

「ゴルバチョフ回想録(上)」工藤精一郎・鈴木康雄訳 新潮社

★★★★★☆:必読かも

佐藤優さんの薦める本は、立花隆さんのそれと比べると、何で今の時代にこんなもの薦める?と思わされたり、わりとコケ脅し的な本もあって実に玉石混淆なのですが、これは当たりでしたね。相当面白い。

ゴルバチョフさんの名前は、私の中ではぼんやりと「冷戦終結」「ソビエト連邦崩壊」というキーワードと結びついていただけでしたが、この人の考えていたこと、やろうとしていたことが初めてわかりました。いや、大した人です。この人は。

結果的にはソビエト連邦の崩壊の端緒を開いたわけですが、その認識だけでは到底この人を正しく評価したとは言えません。

スターリンから始まる全体主義を否定し、自己保存が目的と化した強固な既得権益の固まりである官僚主義と戦い、官僚と結びつき、腐敗、硬直した農業と産業の改革を進め、中央集権構造を民主化しようと頑張った。しかも、それほどまでに困難な仕事をあくまで民主的にやり通そうとしました。信念の超人です。超人としか言いようがない。確かに結果は出せなかった。政治においては結果がすべてです。どれほど善い意図だったとしても、結果的に民が飢えたり、社会の混乱を引き起こしてはどうしようもない。しかし、この人の動きをみると、ゴルバチョフだったから踏みとどまることができた。彼ではなかったら、もっとひどいことになっていたのではないか、と思わされます。

それから、われわれは社会主義の崩壊を、全体主義に対する民主主義の、計画経済に対する自由経済の勝利、といった感じに図式的に解釈しているわけですが、それが浅薄な見方であることがよく分かります。まず全体主義イコール社会主義ではない。経済を統制するという考え方は、全体主義と非常に親和性の高いものだとは思います。しかし、社会主義と民主主義は相入れないものではありません。また、計画経済に対する自由経済優位の理由として、競争原理が挙げられるわけですが、別に競争原理が自由経済の専売特許なわけではない。実際、ソ連でもコルホーズに試験的に競争原理を持ち込んで成功した事例はあった。でもその展開を妨げるものがあったのです。それは官僚主義。

中央の官僚たちは、コルホーズが自分たちで計画し、自分たちで考えることを嫌ったのです。あくまで自分達の権力を失いたくはなかった。そこには権力欲と、もちろん利権の問題があります。つまり社会主義の敵は官僚主義と極端な中央集権構造、それから権力闘争だったようです。

ゴルバチョフが直面した課題の数々をよく表している一節がありました。上巻382ページ。

チェルノブイリはわが国体制の多くの病根を照らし出した。このドラマには長い年月の間に積もりつもった悪弊がすべて顔をそろえた。異常な事件や否定的なプロセスの隠蔽(黙殺)、無責任と暢気、投げやりな仕事、そろいもそろっての深酒。これは急進的な改革が必要であるもうひとつの確実な論拠だった。

ソビエト連邦の崩壊を他山の石とするなら、そこから学べるのは、既得権益への人間の執着が、そして変化に乗じて一儲けしようとする欲望が、いかに全体の利益を損なうか、ということかもしれません。

2010年2月28日日曜日

「あの夏へ~千と千尋の神隠し」

「千と千尋の神隠し」より「あの夏へ」。ちゃんと練習しました。楽譜はシンコーミュージック