2010年8月6日金曜日

森功「同和と銀行 三菱東京UFJ 汚れ役の黒い回顧録」講談社

★★★★★☆:裏社会での人々の生き様

読了後唸ってしまいました。諸行無常。やはり組織が強い。どんなに強力でも、個人は最後に破れる。組織が勝つ。そんな感想を持ちました。シャバの善悪など相対的だ。政治家も警察も、もちろん経済家も金金金。でも、金なぞいくらあっても空しいものだ、と。とにかくこの世の中はドロドロの世界のようで。

単純な勧善懲悪でもなく、裏社会の出来事をおどろおどろしく語るだけでもありません。裏社会で大きな力を持った人間、そしてその人間に深く関わった人間たちの本性を見つめたルポ。傑作です。

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