2010年10月21日木曜日

夜の散歩

仕事の後、久しぶりに学生時代の友人XX君と呑むことになりました。「いつか合おう」「今度合おう」と年に数回メールしながら、何となく数年ご無沙汰。お互い忙しくてなかなか都合が付かなかったり、学生時代と違って共通の話題がないんじゃないかと気後れしたりであっという間に数年が経ってしまった。私の数少ない友人で(実質唯一か?)、昔はよく二人でお茶をしたもんだ。若干うらぶれた近所のマクド。懐かしや。

ということがあって、家族には今日は遅くなるよ、と一言。XX君と久しぶりに呑んでくる。ああ、そう。ほんとに久しぶりねえ。妻も彼を知っているので話は簡単。

仕事を済ませ、早めに会社を出ます。いつも物欲を誘うきらびやかな街の灯に後ろ髪を引かれながらも、まっつぐ家に帰るんですが、今日は待ち合わせの時間まで、夜の街をブラブラしてみようか、と。

通勤途中の駅で降りる感覚も新鮮。夜の街の放浪と散策です。いやあ、いいもんですねえ。夜といってもまだ6時台。野菜の入った買い物袋を抱えて帰宅を急ぐお母さんたちと会社から出て駅に急ぐお父さんたち。「日常」している人々の、あわただしい雰囲気。秋の夜、世はこともなし。人の流れに逆らって大きなショッピングモールに入ると、そこは明るいイルミネーション。きらびやかな商品がならんでいて、あわよくばと人々の物欲を誘っている。夜に出歩くはしゃいだ高校生たちや、水族館のクラゲのように電飾のあいだをさまよう若い女の子たち。夜のショッピングモールを歩く女の子には何となく寂しさを感じます。若い子が一人でベンチに腰かけている。人待ちなのか。それとも、家に帰っても何もないから、ただ時間を潰しているのか。私など、たまに散歩するから解放感を感じるのでしょうが、会社帰りにしょっちゅうウィンドウショッピングする生活というのは、それはそれで寂しんじゃないかななどと考えたり。

そういえば「グレート・ギャツビー」の最初の方にもこんなシーンがあった。都会に出た主人公が夜の街を散策するシーン。都会の夜の魅力、憧れ、そして寂しさと、ちょっとしたやるせなさが、見事に描かれていました。

しばらくブラブラと散歩して、待ち合わせの場所に到着。まだ早いかったのでプロントでビールを一杯頂きます。あー。こういうの憧れてたんだよなあ。仕事帰りに、ナニゲにバーで軽く一杯っての。ビールとちょっとしたつまみで650円くらいだったかな。プロントではMZONEが使えます。狭い机でノートパソコンを広げてasahi.com、Yomiuri Online、メールをチェック。暇つぶしにブログの草稿をパタパタと叩き、ビールをすする。プロントってワリと何でもありな雰囲気だから、バーでビールでノートPCという組み合わせも許されてる気がしてリラックス。しかしまあ、実際一人でビールを一杯呑むってのも、それほどスペシャルな体験じゃあないなあ。楽しいかと聞かれれば「それなりに」と答えるけれど、こんな機会がなきゃバーで一人ビールなんてことはしないな、と思ったり。

そうこうしているうちにXX君からメール着信。駅の東口に着いたとのこと。プロントを出た私は、刎頚の友XX君と無事東口で邂逅し、数年のブランクも感じることもなく、盃を酌み交わしたのでした。

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