2009年7月14日火曜日

再読:「使える現象学」 レスター・エンブリー ちくま学芸文庫

★★☆☆☆☆:実践的ではあるが・・・

フッサール本尊を当たった後で読み直したら、少し理解が進みました。しかしこれって超越論的現象学じゃあないよね??百歩譲って経験的現象学ではないかな。でも、現象学をこういう形で経験に適用させるのは嫌いじゃないですね。実践的で。

気になった点が一つ。原因と結果という図式を無反省に受け入れてますね。原因と結果という理念(イデア的対象)を還元すれば、そこに「あれがこうなった」「ああしたからこうなった」「ああすればこうなる」という流れで生成された、人間に潜む強固な偏見が見えて来ないですかね。まあ、素朴なレベルでは原因と結果という概念が存在していることを認めるにやぶさかではありませんけどね。
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