2009年12月14日月曜日

ミヒャエル・エンデ「はてしない物語」岩波書店読んだ

最初に映画で見たんですよ。中学か高校の頃でしたが、悪くない映画だと思った記憶があります。ちゃんとしたファンタジー映画ってだけで、数はずいぶん限られてくるので、いささか甘めの評価にならざるを得ないにせよ。

まわりの評判はほとんどが「悪くはないけど原作の方が面白い」というもの。まあそうだろうな。なんたってミヒャエル・エンデだものな。原作の方が深いにちがいない。しかしながらやはり原作には食指が伸びませんでした。こういっちゃあなんだけど結局のところ児童文学だし。映画も見たし。もういいや。これで二十年近く過ごして来ました。

それを何でいまさら読んでみたか。ぶっちゃけブログ更新のネタですわ。はは。まあ、結果オーライ。巻を置く能わず。一気に読み通しました。かなりシビれました。最後も感動です。

原作を読んで初めて分かったこと。この本は、母を亡くしたバスチアンの、癒しと復活の物語だったんですね。何が大事かを理解して初めて、彼はファンタジーの世界から外に出ることができるわけです。

映画の方は恐らくは時間の関係で、最初の三分の一程度しかカバーしていおらず、しかもこれから、というところでぶった切ってハッピーエンドにねじ込んでいたわけで。まあ、それにしては、良心的に、誠実に作ってあることには間違いありませんがね。

しかしこの本に若い頃に出会った人は、ニートとか引きこもりにはなりにくいんじゃなかろうか。などと思ったりもししたが、きっと話はそんな簡単じゃないんだろうな。むむむ。

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