2010年1月12日火曜日

吉田茂「回想十年」読了

★★★★★☆:昭和~平成の自民党がよく分かる

読み終わって、吉田茂=自民党なのだ、という感慨を持ちました。アメリカと上手につきあいながら、両国が共存共栄するというスキームを確立したのが吉田翁だった。今の自民党も、吉田茂さんの生きた時代と状況こそ違えど同様の路線からぶれることはない。吉田茂の考えのいくつかは時代遅れになっているものの、道路に関する考え方、農政に関する考え方、いずれも今の自民党の基本路線に重なるように思えます。

今でも彼の発想が生きているその理由は、やはり吉田茂が真っ当な常識人として健全な方向性を打ち出したからだし、そして何と言っても戦後日本をなんとか復興させなければいけないという気概というか迫力というか、魂が自民党に受け継がれたからではないか、と思いました。

ただ、いかんせん時代が変わってきてます。冷戦も終わり、アメリカの強欲資本主義に対する反感がじわじわと広がるなか、アメリカとの属国的軍事同盟をどう利用するか。どのように共存共栄に持って行くのか。本当にお互いのためになっているのか。そこは再考の余地があるのではないかと思われてなりません。

そして自民党に目を向けてみれば、気概のある政治家はどこへやら。アメリカ、資本家、既得権益層だけではなく、日本の国益を本当に考えている人がいるのだろうか、と危ぶまれるばかり。まあ、民主だってアレですけどね。

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