2010年5月28日金曜日

竹田青嗣「ハイデガー入門」講談社選書メチエ

★★☆☆☆☆:竹田さんにしては期待外れ

竹田さんというのは、日本の哲学学者にしては珍しく、自分でどんどん考えて主張する方で、非常に貴重なのですが、今回は少し期待外れ。

ハイデガー思想のまとめ方はさすがなのですが、いまいち心に響かなかった。

いや、これはむしろ私の問題かもしれないな。最近、哲学思想単体には容易に惹かれなくなった。特に西洋哲学。西洋哲学者のバック背景にはキリストが大きくそびえていることが分かった。つまり、キリスト教が分からないと西洋哲学は分からない、そんな風に思えてきた。西洋哲学を追うのなんて、表層的な活動に過ぎないんじゃないかと。彼らの著作を読むばかりでは、ほんとうのところが分からないんじゃないか、と。

それから、ハイデガーの私にとっての意味が薄れてきた、そういうのもありそうです。南無三。

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