2010年10月17日日曜日

ナイフについて

ナイフ欲しいなあと思ってWebでブログなど見ていたら、気が重くなりましたね。なんでかって言うと例の銃刀法違反とか軽犯罪法とかいうヤツです。

Webでの盛り上がりを見る限り、どうやら2006年~2007年に警察によるオタク・ナイフ狩りが励行されたらしい。刃渡り3cmのキーホルダーナイフを警察に見とがめられ、何を言っても通らず6時間拘束され、「護身用に持っていた」などとという警察のでっち上げ調書(刃渡り3cmでどうやって護身するのよ)に無理やり署名させられた、という例など気の毒というほかはありません。

植草一秀さんが受けた屈辱を見れば一目瞭然。警察とは権力の言うがままに動く非人間的、不条理な機構であり、そんな警察がほとんど無害な男の子からナイフを没収したり、植草さんその他のひどい冤罪事件を起こしているわけです。いやあ、昔はお巡りさんを尊敬してましたけどね。どうもそんなんじゃありません。救いと言えば、インターネットという草の根媒体が、小さい声ながらそういう事実を伝えているということでしょうか。官憲を信用してはいけない。

もちろん「ナイフなんか持って歩いている奴が悪い」「挙動不審だったんだろう」。確かにそれはそうでしょう。しかし、そこに「自分もそうなりえた」「警察は恐ろしい」という想像力がなければ、事実から目をそむけた愚かな断定に過ぎないと思います。軽犯罪法に寄ると、武器になり得る器具を持っている場合に、法に問われる可能性がある、となっているようです(詳しくは知りませんが)。そうなると、たとえば杖だの壺だの七輪だって凶器や鈍器になり得るわけで、それで警察にしょっ引かれる可能性がある、と。いや、大げさに煽ってるわけではなく、カッターナイフ当然ダメ、はさみだってアウト、爪切りですら人によって連行されるとのことです。どうなっておるのか。

Webの投稿には「ナイフ持ってるようなヤツなんか、どんどん逮捕して欲しい」という意見もありましたが、どうも恐れる対象を間違っているんじゃないか。あんたの母親は毎日刃物握ってるぜ。そんな神経症的な過敏反応もどうも気分が悪い。

人生しばらく生きていると、日本の組織というのはどうやら「規則原理主義者」と「瑣末事大主義者」が強くて、「臨機応変主義者」「柔軟思考人」は潰されることが多いんじゃないか、ということを思ったりもします。

私ももう20年近く一度も職務質問を受けたことはありませんし、全く目立つことのない地味な一介のサラリーマンですが、何かあるとこの国の警察(その他組織)はヤバイぞ、そんな思いを新たにする次第です。

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