2011年5月20日金曜日

科学の進歩とか

福島以降、何となく「科学の進歩も頭打ちだなあ」という感慨がありました。

5、60年前は鉄腕アトムだったし、原子力は未来のクリーンエネルギーだったし(かなりウソだったわけですが)、原子力は置いといても、ドラえもんとか、いざとなったら宇宙で生活しようとか、そういうポジティブな科学ファンタジー、科学ダイジョブ!みたいなのは、脈々と流れたんじゃないかなーと思いますね。

もちろん、科学や経済じゃ人は幸福になれない!というアンチテーゼは常にありつつ。

酒を飲みながらふと読み返した吉行淳之介の「人工水晶体」というエッセイ(講談社文庫)。

1970年前後の吉行淳之介氏と島村喜久治氏(当時国立療養所東京病院名誉院長。吉行氏の親戚)の対談にて。「肺がんの撲滅も時間の問題でしょうな。要するに癌細胞を抑制すればいいんだから。時間の問題といっても、10年か30年かは分かりませんが」という旨の島村氏の発言。

40年経ちますが、肺がんは残ってますね。
がんになったらがっつり切除してますね。

科学に対する楽観論が、そろそろ頭打ちになってるんだなー。などと思いました。

そろそろ科学に対する信仰から一歩身を引いて、「人は死ぬ」「想定外のことは起きる」「人間には、自然を100%制御できない」という事実を受け入れてもいいんじゃないかな、などと思いました。

いまだに原発だの経済だの言ってるヤツは、頭が古いんじゃなかろうか。(じっさい、ジジイばかりじゃないか)
別の着地点があるはずではなかろうか。

時代が変わったんやな。

さて。寝るか。

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